研究テーマ– 山中式土壌硬度計に関する研究 –

山中式土壌硬度計に関する研究

学部生の時より,山中式土壌硬度計に関する研究を行っています.

山中式土壌硬度計

山中式土壌硬度計は,1962年に山中金次郎および松尾憲一によって考案された試験装置です.長さ20cm,直径3cmと大変コンパクトな測定機器で,ばね係数が1.96(N/mm)のばねと力を加えると貫入する先端コーンで構成されています.

容易な測定

測定する地盤に対して垂直に差し込むことで,コーンの貫入量(土壌硬度指数)を計測します.

①締固めへの活用の検討

土の締固めは,地盤工学の古典的課題の一つでもありこれまで多くの切り口で様々な検討がされてきました.盛土やダムなどの大規模な工事では,様々な技術を用いて品質の高い締固め性能を持った盛土の管理がされています.

乾燥密度による品質管理

一般的に,土には含水比と乾燥密度の間に右のような関係があります(締固め曲線).このときの乾燥密度の値を使って品質を管理する方法などがあります.

一方で,無電中化の取組みで行われている電線等を地中に埋設する小規模な工事の締固めでは,経験とカンに頼らざる得ない状況があります.その工事の品質管理のなかで,この山中式土壌硬度計を用いて締固め性能の把握を目指して研究を進めています.

先日開催された,地盤工学会,関東支部主催の「土の締固め管理の合理化に関するシンポジウム」では,実際に実規模で管路を埋設し締固めを行った地盤を山中式土壌硬度計で測定し,その締固めり具合,他の原位置試験との関係性について発表をしました.

https://jibankantou.jp/event/pdf/20221208morido_program.pd

埋戻し時の締固めが十分でないと,道路の沈下や地震時の液状化被害に繋がる可能性が指摘されています.

実際に,2024年1月1日に発生した能登半島地震では,多くの場所で液状化が発生しました.

2024年1月1日に発生した能登半島地震による揺れで液状化し,傾いた電柱(写真中央).
2024年1月8日撮影

2024年1月1日に発生した能登半島地震による揺れで液状化し,電柱の脇からの吹き出した泥(噴砂).
2024年1月8日撮影


一方で山中式土壌硬度計で計測できる,土壌硬度指数(指示強度)は,相対的な地盤強度となります.
したがって,乾燥密度や飽和度などの土の物理量との比較が重要となってきます.

筆者らは,これまで締固めモールドで締固めにより供試体を作製し,土壌硬度指数の測定結果について検討をしてきました.

例えば,第58回地盤工学研究発表会で土壌硬指数と物理量の比較のための供試体作製とサンプリング手法の検討に関する研究という題名で発表をしました.

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締固めモールド内での土壌硬度の測定状況

②山中式土壌硬度計そのものの改良検討

山中式土壌硬度計は,メモリが小さいことや先端コーンが折れやすいなどといった課題点がありました.この山中式土壌硬度計をデジタル化し,測定の簡略化や測定時のコーン貫入の経時変化の検討を行っています.

山梨大学
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